
その一言で、一日が止まる
会話をするときの、ほんの短いメッセージ、相手の声のトーン、ほんの少しの間の無表情。
「私が悪いのかな」と自己否定の声が膨らんでいく——。
胸の奥がきゅっと痛んで、頭の中で何度もリピートされる。
人間関係で悩んでいた当時の私もそうでした。

もしあなたがHSP(感受性が高い)気質の傾向がある方なら、
そのつらさは弱さではなく“精密なセンサー”の働きです。
まずは、ここまで頑張ってきた自分に、
そっと「あなたは悪いわけじゃないんだよ」と言ってあげてください。
傷つきやすさの正体は「境界線が薄い状態」—だから人間関係で消耗する
HSP気質の方の脳は、音・光・言葉・表情の微細な変化を素早く拾います。
それは決して悪いことではありませんが、
時として都合の悪い事に発展してしまうこともあります。
疲れている日や不確実な状況では、センサーが「過警戒」になりやすく、
空白(既読スルー・曖昧な返事)をマイナスに解釈しがち。
結果として――
- 生きづらさ:刺激にさらされ続け、心身が常時オンの状態
- 自己否定:気づけば「私のせい」にしてしまう
- 人間関係の摩耗:伝えられないまま我慢→限界で爆発orフェードアウト
ここで必要なのは「鈍感になること」ではありません。
境界線(バウンダリー)をやさしく、でも明確に引くことです。
ひと言で伝える「Iメッセージ」
人間関係のコミュニケーションで考えすぎてしまうあなたへ。
今日は、簡単にひと言で伝える「Iメッセージ」をご紹介します。
Iメッセージって何?
相手を責めずに、自分の状態とお願いを一文で伝える言い方です。
目的は「拒絶」ではなく、刺激を調整して関係を保つこと。
なぜ効くの?
- 自己否定のループを止める:自分を主語にすると、責め合いになりにくい
- 人間関係の生きづらさを軽くする:相手の「わからなさ」が減り、無用な刺激が減る
- 予測可能性が上がり、不安が下がる(次に何をすれば良いかが明確)
形はシンプルです
- 私は(感覚/特性/状態)
- 事実(今起きている具体)
- お願い(小さく・行動で・1個だけ)
テンプレート
私は( )で驚きやすいです。
(お願い)( )してもらえると助かります。
クッション言葉
- 前置き:「お願いがひとつだけあります」
- 締め: 「助かります/ありがたいです」
そのまま使える例
- ×:あなたの言い方がきつい
〇:私は、急に大きい声に驚きます。最初の5分だけゆっくりだと助かります。 - ×:ちゃんとして
〇:私は、結論からでないと混乱します。最初に1行で要点をお願いします。 - ×:全部変えて
〇:私は、同時進行が苦手です。この案件を15時までに区切ってから取りかかってもいいですか?
よくあるつまずきと言い換え
- 長い説明になってしまう
→ 一文+お願い1個に圧縮する - 主語が相手になってしまう
→ 「私は」で始めるようにする - お願いが大きくなってしまう
→ Sサイズに(例:「最初の5分だけ」「今日だけ」)
安全のための注意点
- 継続的なハラスメント/暴力的環境では、安全確保が先。
Iメッセージだけで解決しようとしない(第三者・専門機関へ)。 - 文化差・上下関係が強い場ではテキスト先行や第三者同席が有効。
少し練習してみましょう
- 最近刺さった場面を1つ書く
- テンプレに当てはめて一文作ってみる
- 声に出して読む→メモとして保存
例:私は、会議中の割り込みで混乱します。
要点だけチャットで送ってもらえると助かります。
まとめ:生きづらさは“やさしい線引き”で変わる
いかがでしょうか。
HSP気質の敏感さは才能の裏側だと考えます。
ご自身を責めるのではなく、護ることを考えていただけると嬉しいです。
私は+事実+お願いの一文で、
自己否定になっているループから抜け出していくことが大切です。
まずは、最近気になった場面で、ひと言から始めてみてください。

それでも対処が難しい場合は、
第三者(専門家)を頼ってみるのもひとつの選択です。
HSP気質の生きづらさ、人間関係でお悩みの方は、
ソフトケーション YUKI相談室へお越しください。
少し話してみたことで、新たな一歩を踏み出す方が増えています。
まずはお試しから、次へのチャンスをつかんでみてくださいね。
ご利用の方は、まずはこちらを確認してご予約ください。